"励ましクリック"、 よろしくお願いします! にほんブログ村 小説ブログ エッセイ・随筆へ

 赤毛のアン 〜毎日読むアン〜                           

No.18 『第18章  一日の終わりに』



仕事を終えて、今日も私は家路を急ぐ。


夕食の献立を考えながら、 いつものマーケットでお買い物。

今夜は大好きな "おうどん" にしよう。


この頃はすっかり秋めいて、金木犀の香りがどこにいても漂ってくる。


特別な事の何もなかった日、 いつもと同じ一日を終えて、

夕暮れの空は、茜色の薄紙を重ねたように、 儚げに澄んで、 美しい。

それが悲しい色に染まっていなければ、私の一日は幸せだったのだ。


近頃の私は、訳もなく落ち込む事が少なくなった。

何もオモシロイことがなくても、

  「いいじゃない、 自分でオモシロイことすれば。」

なんて、 だんだんアンに影響されてきたのかしら。



アンの場合、平穏無事な日なんて皆無だ。

この日も大人達が留守の間に、ミニー・メイが"クループ"にかかってしまう。
大変な事になった。

"クループ"は喉の病気で、息が苦しくなり、犬が呻くような音をたてるそうだ。


私も、喘息の子供を一晩中抱いていて、
不安と疲労でくたくたになってしまったことがある。

夜の明ける頃、 峠を越えてすやすやと寝息を立てる子供を見て、
どれほど安堵したことか。


アンの適切な手当により、ミニー・メイは命を取り留めた。


真っ白い霜の降りた、素晴らしい冬の朝、
アンとマシューはグリーン ゲーブルズへ帰って行く。


  「マシュー、素晴らしい朝ね。

  神様が御自分が楽しむためだけに描いた絵のようだわ。」



私はこのシーンに心惹かれる。

精一杯の仕事をやり終えた後の、心地よい疲労感が伝わってくるからだ。

全てが良い方向に働き、最善の結果をもたらした。

けれども、 もしうまくいかなくても、何も見返りはなくても、
一日の終わりに世界が美しい、と思えたら幸せだ。


私はそう思う。


アン、 あなたもそう思わない?


posted by 片岡 よしこ at 00:36 | Comment(0) | TrackBack(0) | バックナンバー
この記事へのコメント
コメントを書く
お名前:

メールアドレス:

ホームページアドレス:

コメント:

※ブログオーナーが承認したコメントのみ表示されます。
この記事へのトラックバックURL
http://blog.seesaa.jp/tb/65184965
※ブログオーナーが承認したトラックバックのみ表示されます。

この記事へのトラックバック
"おもしろい!" と思ったらクリックしてくださいね にほんブログ村 小説ブログ エッセイ・随筆へ