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赤毛のアン 〜毎日読むアン〜
アンの巻き起こす騒動のなかでも、"紫水晶のブローチ紛失事件"は、
私の中では5本の指に入る。
何度読んでも、"事の真相がわかって良かった" と、ホッとする。
ピクニック行きたさにアンがでっちあげた"嘘の告白"は、
いかにもアンらしい筋立てになっている。
紫水晶のブローチがきらきらと輝きながら、 "輝く湖水"に深く、 深く……
沈んでいくのが、 差し伸べるアンの手が見えるような……
「私がブローチを持ち出して、湖水に落としてしまいました。」
そう言えばピクニックに行かせてもらえる。
半狂乱になるほどピクニックを待ち焦がれていた、アンの必死の嘘だ。
しかしこの嘘、 そんなに悪い嘘とは思えない。
マリラでさえ、嘘を言わせた自分も悪かったと認めているくらいだから。
ところが、私の子供としての生活は、実に日々恥ずかしい嘘で固められていた。
持ってもいないトランプを "持ってる" と言い、見せてと言われてアセる。
乗れもしない自転車に "乗れる" と豪語したばかりに、
"サイクリング遠足"にバスで行く言い訳に、人知れず悩む。
つい尾ひれをつけてしまうのは、嘘つきだからなのか、 想像力のせいなのか。
どうしてつまらない嘘をついてしまうのか…、 幼い私は真剣に悩んだ。
私の彼は小学校の時、友達に "ハワイに行った" と嘘を言い、
"ジャンボ機の中にはプールがある" などと途方も無い尾ひれをつけたらしい。
当然ながら嘘はバレて、親にこっぴどく叱られたそうだが、
この話を聞いて、正直私はホッとした。
更に… 20歳になってまで、大汗をかいたことを告白しなければならない。
皆の話題が趣味に及んだ時。 ちょうど囲碁をちょっとだけカジっていた私は、
"初段"がどんだけ強いか知りもせず、 「初段くらいかなぁ」などと
尾ひれをつけてしまった。
若い女の子の趣味が"囲碁"だなんて、
シブくてゾクゾクッとするお話になると思ったから。
ところが運悪く、その中に囲碁のできるヤツがいて、
「お手合わせを願います。」 なんて…
でも碁盤がないし… 逃げる私…
「あっ、黒板に書きましょう。」
名案を出す彼。 泡を吹いて倒れそうな私…
はい、 バレて全員に冷たく笑われました。
こんな嘘はもう嫌だとつくづく思う。 体に悪い。
アンはブローチを盗んでもいないのに、一生"泥棒"の烙印を押されてしまうし、
私は囲碁を本気で勉強して、最低でも初段にはなっていなければならない。
その時の友達には逢いたくないなぁ。 また話の種にされてしまいそう。
「お手合わせ願いますかな!」
No.14 『第14章 嘘の告白』
アンの巻き起こす騒動のなかでも、"紫水晶のブローチ紛失事件"は、
私の中では5本の指に入る。
何度読んでも、"事の真相がわかって良かった" と、ホッとする。
ピクニック行きたさにアンがでっちあげた"嘘の告白"は、
いかにもアンらしい筋立てになっている。
紫水晶のブローチがきらきらと輝きながら、 "輝く湖水"に深く、 深く……
沈んでいくのが、 差し伸べるアンの手が見えるような……
「私がブローチを持ち出して、湖水に落としてしまいました。」
そう言えばピクニックに行かせてもらえる。
半狂乱になるほどピクニックを待ち焦がれていた、アンの必死の嘘だ。
しかしこの嘘、 そんなに悪い嘘とは思えない。
マリラでさえ、嘘を言わせた自分も悪かったと認めているくらいだから。
ところが、私の子供としての生活は、実に日々恥ずかしい嘘で固められていた。
持ってもいないトランプを "持ってる" と言い、見せてと言われてアセる。
乗れもしない自転車に "乗れる" と豪語したばかりに、
"サイクリング遠足"にバスで行く言い訳に、人知れず悩む。
つい尾ひれをつけてしまうのは、嘘つきだからなのか、 想像力のせいなのか。
どうしてつまらない嘘をついてしまうのか…、 幼い私は真剣に悩んだ。
私の彼は小学校の時、友達に "ハワイに行った" と嘘を言い、
"ジャンボ機の中にはプールがある" などと途方も無い尾ひれをつけたらしい。
当然ながら嘘はバレて、親にこっぴどく叱られたそうだが、
この話を聞いて、正直私はホッとした。
更に… 20歳になってまで、大汗をかいたことを告白しなければならない。
皆の話題が趣味に及んだ時。 ちょうど囲碁をちょっとだけカジっていた私は、
"初段"がどんだけ強いか知りもせず、 「初段くらいかなぁ」などと
尾ひれをつけてしまった。
若い女の子の趣味が"囲碁"だなんて、
シブくてゾクゾクッとするお話になると思ったから。
ところが運悪く、その中に囲碁のできるヤツがいて、
「お手合わせを願います。」 なんて…
でも碁盤がないし… 逃げる私…
「あっ、黒板に書きましょう。」
名案を出す彼。 泡を吹いて倒れそうな私…
はい、 バレて全員に冷たく笑われました。
こんな嘘はもう嫌だとつくづく思う。 体に悪い。
アンはブローチを盗んでもいないのに、一生"泥棒"の烙印を押されてしまうし、
私は囲碁を本気で勉強して、最低でも初段にはなっていなければならない。
その時の友達には逢いたくないなぁ。 また話の種にされてしまいそう。
「お手合わせ願いますかな!」
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