「この女、ワシがおらんとアカンのんちゃうかぁ…?」
そう思ったら、押してはいけない"男気スイッチ"に手がいってしまい、
「よっしゃ、ワシが面倒みてやる!」と言ってしまう。
"そんな男気スイッチがある"と、お笑いタレントが悔しそうに告白していた。
うんうん、 確かにそんなスイッチ、私にもある。
役員を決める会議で、誰もが自分の都合を主張して、時間だけが過ぎてゆく。
こんな人達に任せるくらいだったら、私がやるわ!
ポチッ
こうして役を引き受けたことがあったっけ…
そのためにひどい失敗をしたこともあったっけ…
自分から責任を背負い込むのは嫌だから、最近の私は消極的だ。
迷っている時は止めることにしている。
事の真相を確かめるべくスペンサー家を訪れるまでは、
マリラはアンをどうしたものかと迷っていた。
間違いを正すには、孤児院へ送り返すのが一番の方法だ。
道すがら聞いた、アンの身の上話に心を動かされてはいたが…
しかし、一見厳格で、融通の効かないマリラが、
どうしてアンを引き取る気持ちになったのやら。
冷静なマリラがその場の雰囲気に流されたとは思えない。
ただ、手伝いの子を欲しがっているブリューエットの奥さんに
アンを渡すことが、神のお導きとは思わなかったことだけは確かだ。
だって、ブリューエットの奥さんはアンを上から下まで品定めして、
食いぶち分は働くなら貰ってやるって言うのよ。
この女、絶対食いぶち以上にこき使うと思うわ。
「そんな可愛そうなこと、私には出来ないね。」
ポチッ
マリラはオンナ気スイッチを押したのかもしれない。
私は、それが神のお導きってものだと思う。
マリラ、あなたとなら人の悪口を言い合うのがさぞかし楽しいだろうと思うわ。
あたしだって、ブリューエットって人に猫の子一匹やりたかないもの!
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